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 二重服薬事故

  • 2016年4月@のひやりはっと事故事例報告
    今回の事例は、サービス付高齢者向け住宅で発生した二重服薬事故です。

    [状況要旨]
    朝食後の服薬介助の際、当日分の薬包が見当たらないので探したところ、前日分と当日分の空袋が発見される。
    前日は複数のヘルパーが食事および服薬介助を行っていたが、その際2日分の薬包が重なっていたため、当日分と思い込んで服薬させていた。
    薬包には、血圧の薬・認知症の薬・血液の薬・胃薬が入っていた。

    [原因分析]
    ・薬包に記載された月日を確認せず、思い込みで服薬介助してしまった。
    ・薬を振り分ける際、薬包数を確認しなかった。
    ・申し送り(報・連・相)ができていなかった。

    [その後の対応]
    看護師に指示を仰ぎ、血圧が下がりすぎる可能性があるため経過観察しながら複数回血圧測定することと、水分補給を促す対応を取る。
    ご家族様に報告と謝罪を行い、飲んだお薬の詳細についての説明と、夕方改めて状況をご報告する旨を伝える。

    [今後の是正について]
    @薬を振り分けた後、二重チェックする。
    A薬包に記載された氏名・服用月日の確認を怠らない。
    B薬が変わる場合は申し送りを徹底し、もばイルカで事前確認を行う。

    『薬』は用法容量を守って正しく服用しないと『毒』になってしまいます。
    今回の事例のように規定量以上を服用すると、ご利用者様が逆に体調不良に陥る可能性があります。
    またサービス内容に馴れてくると、手順や使用物品などの確認を怠りがちになります。
    服薬だけでなく『確認を怠る』ことは介護事故を招く原因となります。
    常に緊張感を持ってお仕事に取り組んでいただき、ご利用者さんに喜んでいただける訪問介護員を目指してください。