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鍵の取り扱い(苦情)
2016年6月Aのひやりはっと事故事例報告です。
今回の事例は、鍵の取り扱いについての苦情です。
[状況要旨]
10時からのA様宅のサービスに入る予定のBヘルパーより事業所に連絡が入る。
【内容】
・いつもの通りキーバンカーに入っている玄関の鍵を取り出そうとした際に、暗証番号を設定しても開かず鍵が取り出せないためA様宅に入室出来ない。
・すぐに事業所スタッフもA様宅にかけつけ一緒にを開けようと試みるも、当初設定されていた暗証番号でキーバンカーを開けることが出来なかった。
・長女様に連絡し合い鍵を持って駆け付けていただき、30分遅れで入室、A様ご自身は体調不良等なくお元気だったため通常のサービス提供を実施した。
・娘様より「サービス開始時に購入したキーバンカーでヘルパーしか使用していない。家族が駆けつけられない場合はどうするつもりだったのか」とお話しがある。
<原因分析>
・調査結果、前日サービスに入ったCヘルパーが、キーバンカーを開けた状態でダイアルを動かしてしまったため【暗証番号自体が違う番号に設定】されてしまっていたことが発覚。
・Cヘルパーは暗証番号が変更されてしまったことに気付いておらず、事業所にも連絡を入れなかった。
・暗証番号設定・変更方法を事業所・ヘルパー共に把握しておらず、今回の事態に対応することが出来なかった。
[今後の是正について]
・キーバンカーを使用する際は、暗証番号の設定・変更方法等取扱い説明書の内容を事前に確認し、手順書の留意点に落とし込んで訪問介護員に説明をしておく。
・また、同行訪問の際にも訪問介護員に直接操作方法を説明する。
・いつもと違った対応(キーバンカーを開けた状態で暗証番号のダイアルを動かしてしまった等)をした際は、些細なことでも事業所に報告する。
*もし前日のうちに報告が入りキーバンカーの状態を事業所で確認出来ていたら、サービス当日に入室出来ないという事態は回避できたかもしれない。
〈分析結果〉
・今回の件は、ご家族が駆けつけられず入室・サービス提供出来ないことによってA様の身体状況に大きな支障(脱水・転倒・疾病の悪化等)をきたす事態に繋がるひやりはっと事例です。
・事業所スタッフの事前確認と引き継ぎがまず重要です。併せて、訪問介護員の皆さまもいつもと違う対応をした際の事業所への報告を、継続してお願い致します。
また、防犯上鍵の取り扱いには最大限の注意を払ってください。鍵が開かなくて慌てて事業所に電話した場合でも、周囲に人がいないかをよく確認してから、鍵の操作方法等を報告してくださいね。