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 ご利用者様から贈り物をいただいてしまったヘルパーの事例

  • 【状況要旨】
    Aケアマネより連絡があり、ご利用者B様(90歳男性)が、ヘルパーあてに贈り物を送っているようなので確認してほしいとのご指摘をいただく。
    当該ヘルパーに確認したところ、ヘルパーが贈り物を受け取っていたことが分かった。
    〔経緯〕
    ・年末に、B様からお正月料理がヘルパーの自宅に送られてきた。ヘルパーは自宅の住所をB様には伝えていないとの事だったが、B様自身でヘルパーの住所・電話番号を調べて送ったことが判明した。また、最近ではB様が直接ヘルパーの自宅に行き、ビール6缶パック2つをヘルパーに手渡していた。ヘルパーは「いただけません。」とお断りしたが、B様は強引に置いて帰ってしまった。
    ・ヘルパーは、2件とも事業所への連絡をしていなかった。
    [結果]
    ・ヘルパーからの報告がなく、発覚・対応が遅くなってしまったことを娘様(主介護者)とAケアマネに謝罪する。娘様からは、今後は贈り物を受け取らないで欲しいとの事だった。
    ・ヘルパーがいただいてしまった品物は、娘様に返金手続きを行った。
    ・ケアマネジャーに事実確認した結果を報告するとともに、介護保険課に事故報告書を提出した。
    [原因分析]
    ・B様は、気に入ったヘルパーに感謝の気持ちを表したく贈り物を送ったようだが、以前にも同じようなことで事業所を交代した経緯があった。特定のヘルパーに固執する傾向もみられるとの事だった。
    ・ヘルパーから事業所への報告・相談がなかったことで、B様をヘルパーの自宅を訪問する行動へとエスカレートさせてしまったと推測される。
    [今後の是正について]
    ・再発防止のため、ご利用者様の事前のアセスメントを、ヘルパーへ情報を共有するとともに、発生しうるリスクを考慮した対応を話し合っていく。
    ・ヘルパーは自宅の住所は伝えてはいなかったが、ご利用者様がヘルパーの自宅を調べられる程度の情報を無意識に伝えていた可能性がある。ヘルパーの個人情報は、絶対に教えない(推測できる情報含む)ことを周知する。
    ・通常と異なった事があれば、事業所と密に報告・連絡・相談を行っていく。
    ※このような事例は、金額の多い少ないにかかわらず、身近に起こりうるケースと考えます。
    介護保険に基づいて適正なサービスを行い、法令を遵守したサービス提供をしていきましょう。
    何か困った事があれば、必ず事業所のスタッフに連絡・相談をよろしくお願いいたします。